海外の医療機関で看護師として働くことを希望する日本人の数は年々増加しており、中でもスキルアップに繋がりやすい大学病院や総合病院などは人気の勤務先となっています。海外の医療機関で必要とされるスキルについては、各地の病院の規模の大きさや診療科目、患者の受け入れ状況などによって違いがあります。一般的に、規模が大きく大人数が入院できる病床がある病院においては、一人の看護師が仕事上で様々な業務を担当することがあるため、勤務を始める前に一通りの看護業務のスキルを習得しておくことが大事です。たとえば、点滴や医療機器の操作、採血などの基本的な看護業務のスキルは海外でも役立つことがあるため、早いうちから訓練をしておくことがポイントです。

また、外来や病棟などの配属先に関わらず多くの患者の対応をする機会が多い病院に勤める場合には、高い英語力が求められる傾向があります。そのため、渡航前に医療従事者として最低限必要な英語のコミュニケーションスキルを習得したり、英会話教室などに通って外国人の講師のもとでレッスンを受けたりすることが有効です。

なお、高度な医療体制が整っている海外の大学病院や総合病院を就職先の候補に選ぶ場合には、日々の診察や手術など勤務中の様々な場面でよく使う医療用語についてきちんと勉強をしておくことが大切です。その他、就職先がなかなか決まらない時は、医療業界に精通した転職エージェントなどに相談をして、自分の年齢や実務経験に合った海外の病院を紹介してもらうという方法もあります。